僕は、20代はずっとWeb制作会社勤め(途中でフリーランス)でしたが、30代で子供が生まれたのをきっかけに、インハウスのデザイナーに転職しました。
※インハウスとは、企業の中でその企業のWebページなどを作成する部署に所属することです。
Web制作会社とインハウスを比較すると、
- 勤務時間
- 制作に対するマインド的なもの
- 給料
などなど、結構違いがありました。
結論を言いますと、インハウスの方がライフ・ワーク・バランスが良くなり、年収も上がる傾向が高いです。(すべての会社を調べた訳ではないので、あくまで傾向です)
ただ、良いことばかりではなく、やはりデメリットもあります。そのあたりを経験談を元にご紹介して行こうと思います。
インハウスに転職を考えている方の参考になれば幸いです。
Web制作会社は、とにかく忙しかった
Web制作会社は最新の技術や新しいことができるので、若いときは非常に楽しかったです。
自分の仕事と名前がWeb DesigningというWebデザインの有名な雑誌に載ったり、最先端で仕事をしている感じがありました。
ただ、働く時間が長くなる傾向が多いです。お客さんに納品する期日中心で物事が進むため、残業なども多めになる傾向があります。
その環境に鍛えられたというメリットはありましたが、30代も忙しい中でやっていけるか不安がありました。
ここがメリット!インハウスのデザイナー職
では、インハウスで働くことのメリットはどんなところでしょうか。
インハウスデザイナーに転職したら、年収が大幅アップした!!
自分の場合、Web制作会社から上場企業に転職しました。
ぶっちゃけると、年収は100万ほどアップしました。
これは僕が有名な制作会社に所属していたなど、アピールするところが多かったのともあります。
ただ、それを差し引いても、制作会社とは給与テーブルが高めに設定されていました。
インハウスデザイナーに転職したら、徹夜と土日勤務が0に!
納期の調整が社内で行われるので、お客さんと調整するWeb制作会社とくらべて、調整しやすい傾向があります。
僕がいたWeb制作の部署は、他の部署に対して「これくらいに前もって相談してくれないと制作できないよ」的な強気な対応もしてました。
おかげで、Web制作会社では度々していた、徹夜と土日勤務は0になりました。
30代には辛いよ、徹夜…うれしい…(´;ω;`)
裁量労働制から、残業代が出る勤務に
残業が出るのは当たり前のようですが、Web制作会社はほとんどが裁量労働制です。働く人に労働の裁量が任されており、その中で成果を上げる働き方です。
成果を出せれば、勤務時間が1日1時間でも4時間でもいいという働き方です。
逆に12時間働いても残業代は出ません\(-o-)/
※裁量労働制をちゃんと説明すると、長くなるので詳しくは調べてみてください。
20代はずっと裁量労働だったので、インハウスに転職したら残業代が出るようになり、驚きました。
※ただ、残業あまりなかったので、そんなに意味なかった感じはありましたが…。
ちなみに転職して一番驚いていたのは奥さんでした。「え、もう帰ってきたの!?」とか「最近健康的な生活してるねぇ」とよく言われました。
ここがデメリット!インハウスのデザイナー職
インハウスにはメリットもありますが、デメリットももちろんあります。
これが社内政治!他部署の部長のNGでデザイン修正
インハウスだと部署間で調整するので、各部署で根回しや、各部署の部長がちゃぶ台返しをして来るなど、制作以外に考えることが多いイメージでした。
そのへんの社内調整に時間がかかり、ストレスフルなこともよくありました。
士気が低めの制作部署。受け身な人が多い…?
社内に閉じでWeb制作しているので、あまり外の最新のトレンドなどを勉強せず、来た依頼を打ち返すマインドの人が多くいました。
一日中仕事しないおじさんや、制作会社では当たり前の知識でも、知らない人がいたり。
もちろん、これはすべてのインハウスの部署がそうなわけではないと思います。
ただ、僕がいた会社は商品がWebサービスではなかったせいか、制作へのモチベーションが低かったです。
スキルアップにつながらず将来に危機感を覚えるように
インハウスでのスキルアップは、Web業界で自分の市場価値を上げていくと言うより、社内という閉じた世界で価値を上げていくことが中心になります。
Web業界のWeb/UIデザイナーとしてスキルアップできないと、今後の転職に不安を感じるようになります。
一社で定年まで勤めるという時代ではなくなってきているので、このへんはリスクに感じました。
インハウスデザイナーだからこそできる、スキルアップ方法
インハウスは社内政治など、デザインと関係ない部分で足を引っ張られる場合もありますが、インハウスだからこそ磨けるスキルがあり、それは制作会社などではなかなか身につかないことでもあります。
そういったスキルを磨きたい方は、インハウスのデザイナーはオススメです。
解析スキル
運用案件が多いので、アナリティクスなどでデータを元にデザインの改善を行うスキルを磨きやすいです。
さらに、ヒートマップやアイトラッキングなど、ユーザーがどこを見ているかを解析できるツールなどを導入して、高度な分析をすることもできます。
こういう解析の仕組みがすでにある会社だと学べますし、仕組みがない会社ならあなたが上司を説得して導入すれば、社内の第一人者になるチャンスがあります。
UI/UXスキル
社内のプロダクトを改善するために、UI/UXを磨くことができます。
ユーザーが自社のサービスやサイトを使いやすいかといった観点でUI(ユーザー・インターフェース)を磨き込んだり、
実際ユーザーがどういう行動をするのかといったUX(ユーザー・エクスペリエンス)を検討することもできます。
これらのスキルを磨いて、将来UXデザイナーになるなどの幅が広がります。
転職前に社内がどんな雰囲気か、転職口コミサイトで調べよう
インハウスでのメリット・デメリットご紹介しましたが、その中でも、メリットが多い企業に出会いたいですよね?
僕はそのへんを転職会議というサイトで調べました。
会社の雰囲気や年齢層、平均年収などもわかり、転職の参考になります。
口コミなので書いた人の主観が混じっているので、鵜呑みにするのは要注意ですが参考情報としておすすめです。
まとめ:制作会社だけではなく、インハウスも視野に転職活動しよう
インハウスへの転職について、いかがだったでしょうか。
制作会社のときと比べて、ライフワークバランスは良くなるし、年収は上がるし、良い面がたくさんありました。
しかし、ある程度自分でスキルアップの戦略を持たないと、市場価値が上がらない危機感を感じたのも事実です。
個人的には、最初にインハウス・デザイナーとして転職した企業でUI/UXに集中し、その後もっと先端のWebサービスを作る会社に転職できました。
今は、ライフ・ワーク・バランスと年収もよく、スキルも磨けるといった、非常に良い環境になりました。
Webデザイナーといえば制作会社を目指すことになりがちですが、インハウス・デザイナーを目指すという道もあることを知っておきましょう。
なにかお悩みなどあれば、TwitterへDMやブログへのコメントでお気軽に質問ください。
では、まったね〜!(^_^)/~
コメント